■強迫性障害(OCD)について


■強迫性障害(OCD)とは

強迫性障害は、OCD(Obsessive Compulsive Disorder)とも呼ばれ、不快な考えやイメージが、意志に反して繰り返し頭に浮かんできて、
その不安や不快感を和らげたり打ち消すために同じ行動を繰り返してしまい、止めようと思っても自分の意志ではどうにもできずに苦しむ病気です。

■強迫性障害(OCD)の例

不潔恐怖&洗浄強迫
トイレに行った後の手がばい菌などに汚染されていると感じて、何度も手を洗ってしまう。
汚れが手や衣服などを介して寝具や壁、床、部屋全体に広がると感じ、一日に何回もシャワーを浴びたり、徹底的に掃除をしなくては気がすまない。
外に出るだけで全身が汚れてしまうと感じ、どこにも出かけられなくなる。

確認強迫
家を出るときにドアに鍵をかけたかどうか、ガスの元栓を締めたかどうかなど不安になり、何度も戻って確認してしまう。
家を離れている間火事が起きるのではないかという不安に襲われ、家から出られなくなる。
運転中ちょっとした段差にかかっても、誰かを轢いたのではないかという不安に襲われ、引き返して何度も確認してしまう。

不完全恐怖
服を着る時や入浴時、必ず決まった順序で行わなくてはいけないと思ってしまい、少しでも間違うと最初からやり直し、多大なる時間を費やす。
決まった足から踏み出さないと思ってしまい、自然に歩くことができない。
本やCDがすべて「あいうえお」順に並んでいないと気がすまない。
机の上が必ず左右対称でないと仕事に集中できなくなり、何度も並び替えてしまう。

強迫性障害とは、自分自身が抱く不快なイメージや、それを打ち消すための行為が「不合理である」と認識しているという特徴があります。
「考えすぎ、ばかばかしいことだ」と自覚しているにもかかわらず、完璧な安心を得られるまで強迫行為をやめることが出来ません。

■強迫性障害(OCD)の特徴

強迫性障害は主に、強迫観念と強迫行為の2つを特徴とします。
強迫観念は、馬鹿げているとはわかっていても、繰り返し頭の中に浮かんできて、取り払うことの出来ない考えです。
強迫行為は、止めようと思っていても止める事の出来ない行為のことで、自分ではおかしいと理解しているにも関わらず繰り返してしまう行為です。
強迫行為は、強迫観念を打ち消す為に行われることが多いといわれています。

■強迫性障害(OCD)の原因

強迫性障害を引き起こす原因の一つとして、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの機能異常があるとされています。
これはうつ病やパニック障害と同様で、ストレスなどによって、セロトニンが低下しているために、神経伝達のバランスが崩れてしまい、さまざまな症状が現われるとされています。

■治療法について

当院では投薬治療を主に行っております。
最近では治療効果が高く、副作用が少ないといわれている新しいタイプの薬が使用されています。
飲み始めて数日たってから徐々に効き始め、1~4週間のうちに次第に効果が現れてくるのが特徴です。
すぐに効果が現れないからといって、勝手に服薬を中止してはいけません。
薬によって副作用の出かたには特徴がありますが、よく発症するものに、吐き気や眠気、めまい、立ちくらみなどがあります。
薬を飲み始めて最初の1~2週間は副作用が出やすいですが、薬に慣れてくると徐々に消えていきます。

強迫性障害(OCD)と併発しがちな病気

患者さんによっては、強迫性障害(OCD)なのか他の病気なのか、一概に診断することが難しいケースもあり、
その多くはどうしても何かをせずにはいられないという強迫的な思考と、それにともなった反復行為が症状として現れています。
たとえばギャンブルや買い物への依存症、摂食障害や解離性障害などを併発してしまう場合があり、
こうした症状や障害の一群を「OCDスペクトラム障害(OCSD)」と呼びます。

症状がどうやって現れるかは、年齢・性別によっても違います。
強迫性障害(OCD)の治療法研究は、多くの心の病気を広い範囲でとり入れながら進められています。